2018.12.03

窓取替後の光熱費の変化

高断熱住宅

先日、SAH会(信州の快適な住まいを考える会)主催の温熱・省エネ基礎講習会に参加してきました。講師は、信州大学工学部建築学科の中谷先生です。建築環境工学を基礎としたパッシブデザインを専門としている温熱環境のスペシャリストです。

 

※建築環境工学…建築物における環境や衛生を研究対象とする学問。(参照:Wikipedia)

※パッシブデザイン…エアコンなどの機械に極力頼らず、太陽光などの自然エネルギーを利活用し、心地の良い快適な家にしようとする設計思想・設計技術。

 

 

3部に分けて開催された講習会の内容はとても濃いもので、じっくりと建築環境工学の公式の解説いただき成り立ちを理解してきました。下の写真は講習会の時に中谷先生が書いたホワイトボードを撮影してきたものです。

 

 

…なんのこっちゃ(笑)

遠い昔にこんな関数を見たことあるようなって感じですよね(笑)

今回多くの公式を学んできましたが、実生活で起こりやすい例を交えて1つ公式をご紹介いたしますね。

 

 

 

寒さが一層厳しくなった今日。窓からの冷気で悩んでいる方も多いのではないでしょうか?そこで窓を性能の良いものに替えたいけど、現在と替えた後で光熱費がどう変化するのか知りたいですよね。

 

その光熱費の計算は「ある公式」を使えば簡単に求めることができます。

「ある公式」というのが…

 

 

Q=A×ΔT×U(θ外-θ内)

 

 

…ドーンと出されても意味がわからない思うので、関数の意味を説明します(笑)

Q…熱量(単位 J)

A…窓面積の合計(単位 ㎡)

ΔT…時間(単位 s)

U…窓の性能(単位 w/㎡・K)

θ外…外気温(単位 ℃)

θ内…室内気温(単位 ℃)

 

 

 

では、例として条件を入れていきます。

A…100(㎡)

ΔT…まずは1時間で光熱費がどれだけ変化するのか知りたいので、3600秒(s)

U…【現在の窓】単板ガラスサッシ6.5(w/㎡・K) 【替えた後の窓】高性能サッシ1.5(w/㎡・K)

※メーカーで確認できます。上記は仮定で数字を入れました。

θ外…-5( ℃)

θ内…20( ℃)

 

 

 

では、計算してみましょう!

まずは現在の窓ついて計算します。

 

Q=A×ΔT×U(θ外-θ内)

Q=100㎡×3600s×6.5w/㎡・K(-5℃-20℃)

Q=58500000s・w

1s・w=1Jなので…

Q=58500000J

 

これで1時間で消費する熱量が求められました!

次は金額に換算しましょう。

 

 

 

電力会社によって設定は異なりますが、電気料金はその月に使用した使用電力量(kWh)に料金単価(円/kWh)を掛けて計算されています。

単位がkWhになっているので、先程求めた数値の単位Jに直しましょう。

ここでは仮定として、1kWh=27円とします。

※「kWh(キロワットアワー)=消費電力kW(キロワット)×時間h(アワー)」1kWhは1kWの電気量を1時間続けた時の消費電力を指す単位。

 

1kWh=1×1000×W×3600s

1kWh=3600000W・s

1kWh=3600000J

 

 

電気量は27円/3600000Jと出ました!

これを先程計算したQ=58500000Jに算入すると…

 

58500000J×27円/3600000J=438.75円

 

 

替えた後の窓については、

438.75円×(1.5w/㎡・K÷6.5w/㎡・K)=101.25円

現在の窓の条件式を計算すれば、この式で簡単に出すことができます。

 

 

 

よって現在の窓ままだと、1時間当たり438.75円。高性能な窓に替えると、1時間当たり101.25円出費するということが計算で求められました。これが1ヶ月、1年となると出費の差は大きくなることがわかります。

 

 

 

…長々の数式が並んでしまいました(笑)みなさん頭痛くなってませんか?(笑)

でもこれが理解できると、いかに高性能なものを使用したほうが良いかがわかってきます。ぜひお時間がある時にご自身の現在の住まいについて計算してみてください☺

 

【むらまつ】